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病気辞典

心不全

■原因

 
動脈硬化や高血圧などの生活習慣が原因になるものや、心臓の筋肉を養っている血管(冠動脈)が詰まってしまう心筋梗塞や狭心症、心臓の部屋を分けている逆流防止弁が障害される弁膜症、心臓の筋肉に異常が起こる心筋症、拍動のリズムが異常になる不整脈、先天的な心臓の病気など様々な疾患が原因となって生じるといわれています。

 

 

■主な症状

 
心臓のポンプ機能が低下し、肺や全身に必要な量の血液を送り出せなくなるため、他の臓器に異常が起きたり、心臓が正常に働かなくなったりするといった現象が起こるといわれています。
 
一般的な症状として、以下のようなものがあります。
①身体に必要な酸素が足りなくなり、息切れがしたり疲れやすくなったりすることがあります。
②細い血管に血がいきわたらなくなるので、手足の先が冷たく、肌の色が悪くなることがあります。
③血液がスムーズに流れないので、腎臓の血流が減少して尿の量が減り、臓器に水分が溜まりやすくなります。(特に足の甲やすねのあたりの浮腫)そのため、体重が1週間で2~3キロ増加したりします。
④肺に血がたまる(肺うっ血)と水分が肺に染み出してしまい腹部膨満などが起きる場合があります。さらに進むと酸欠状態になるので、息が苦しくて横になって眠れないなど、安静にしていても呼吸が困難になることがあります。
 
 

■診断方法

 
一般的な検査として、以下のものがあります。
①心電図…心臓を動かす電気信号に異常がないか等を調べます。
②血液検査…心臓の負担の程度(BNPという値)等を調べます
③胸部レントゲン検査…心臓の大きさや動きに異常がないか等を調べます
④心臓超音波(心エコー)検査…心臓の壁の厚さ、弁の状態、心臓のポンプ機能等を調べます
⑤冠動脈造影検査…心カテーテルを使って、心臓の精密な動きや血管の流れの状態を調べます

 

 

■治療方法など

 
症状の悪化を最小限に抑え、予後を良くするために以下の薬物療法を行うことがあります。
①ACE阻害薬、ARB、アルドステロン拮抗薬
血圧を上げるホルモンの働きを妨げることで血圧を下げ、心臓を保護します。
②β(ベータ)遮断薬
血圧を下げたり、脈を遅くしたりすることで心臓の負担を軽くします。
③利尿薬
体の余分な水分を尿として排出させるものです。むくみや息苦しいなど、うっ血による症状を改善させます。
④強心薬
心臓の筋肉に作用して、血液を送り出すポンプ機能を強くします。
 
心臓の機能がひどく低下し、生活習慣の改善や薬の服用では進行を抑えるのが難しい場合には以下の治療を行うこともあります。
・心臓再同期療法…特殊なペースメーカーを使い、心臓の左右を同時に刺激することによって、心臓が血液を送り出すリズムを調整する治療法です。
・人工心臓や心臓移植…重症心不全で病状が悪化した際に選択されることもあります。 

 

 

■お勧め運動メニュー

 

 

 

 
 
 
 
※本記事はこちらの資料を参考に作成しています。

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