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病気辞典

低血圧

■原因

 
【本態性低血圧】
はっきりした原因がなく、遺伝的な体質のために起こる場合が多いといわれています。
 
【起立性低血圧】
急に立ち上がった瞬間に血圧が低下してしまう症状で、血圧をコントロールする自律神経が正常に働かないことが原因だといわれています。
下半身に集まった血液が心臓に戻りにくくなり、送り出す力が減少するために起こるといわれています。
 
【症候性低血圧】
疾患の症状として起こる低血圧だといわれています。
主な疾患には、心筋梗塞や不整脈などの心臓の疾患、肺塞栓などの肺の疾患、甲状腺機能低下症(橋本病)やアジソン病などのホルモンの疾患などがあり、がんなどに伴う低栄養状態やケガによる大出血の場合も低血圧を招くといわれています。
また、降圧薬や抗うつ薬などの副作用や糖尿病の低血糖でも起きることがあります。

 

 

■主な症状

 
【本態性低血圧】
自覚症状のない場合もあります。症状がある場合、疲れやすさ、倦怠感、めまい、耳鳴り、肩こり、不眠、食欲不振、集中力の低下、動悸、息切れなどか起こることが多いといわれています。
朝、なかなか起きられず、午前中は元気が出ないといった症状も多くみられます。
 
【起立性低血圧】
急に立ち上がったり、起き上がったりした時に、めまいや立ちくらみが起きるのが特徴といわれています。
さらに、一時的に目の前が暗くなったり、気が遠くなったり、ひどい場合は失神することもあります。
その他、心臓や胃が一時的に血液不足になるために、動悸や胸やけ、吐き気、みぞおちの辺りの痛みなどが現れることもあります。
 
【症候性低血圧】
急性の場合はショック症状や意識障害、四肢の痺れなどが起こることがあります。慢性の場合は、めまいや倦怠感など本態性低血圧症と似たような症状が現れるとされています。

 
 

■診断方法

 

低血圧には明確な診断基準はなく、一般的に収縮期血圧が100mmHg以下をもって低血圧とすることが多いようです。

 

 

■治療方法など

 

【本態性低血圧】
一般的に治療の必要はないといわれています。
症状によっては、薬物療法(血管収縮薬、血管拡張防止薬、漢方薬や抗不安薬など)を行う場合もあります。
 

【起立性低血圧】
めまいや失神発作を予防するために、睡眠時には頭部をやや高くしたり、起きあがるときはゆっくりと起きあがるなど、動作はゆっくり行うことが大切だといわれています。
 

【症候性低血圧】
急性低血圧の場合は救急処置が必要になるといわれています。一般的に、急性・慢性とも、原因になる病気の治療を行なうことで、血圧低下も解消されます。

 

【生活改善のポイント】
①塩分やたんぱく質をバランス良く摂取する
塩分には血管を収縮させて血圧を上げる作用や、食欲を増進させる働きがあります。ミネラルや植物性たんぱく質もバランスよく摂取することが良いといわれています。ただし、摂りすぎると高血圧の原因になるので注意が必要です。
 

②水分を摂る
血液量を増やすことにもつながるといわれています。1日1L~2Lを目安に摂ると良いとされています。
 

③アルコールを控える
アルコールには血管を広げる作用があるため、アルコールが血液中にある間は血圧が低くなるといわれています。
血圧が低めの人は、起立性低血圧などを起こしやすくなるため注意が必要です。
 

④生活を規則正しくする
早寝早起きを心がけ、十分に睡眠をとり、1日3回規則正しく食事をするというリズムを作ることが大切だといわれています。また、適度な運動を生活に組み込むことも大切です。

 

 

■お勧め運動メニュー

 
一般に低血圧の人は、脚や手などの末端部の血管の収縮力が弱く、血液の循環が悪くなりがちだといわれています。
ウォーキングや階段昇降などでふくらはぎの筋肉を動かしたり、手先の血液循環をよくする為に、手をにぎったり、開いたりという動作をくり返し行うことが効果的だといわれています。

 

 

 
 
 
 
※本記事はこちらの資料を参考に作成しています。

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