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病気辞典

パーキンソン症候群(パーキソニズム)

■原因

 
パーキンソン病以外のパーキンソニズムが現れる病気の総称をパーキンソン症候群と呼びます。
 
【薬剤性パーキンソニズム】
抗ドパミン薬や抗精神病薬、降圧薬、制吐薬などの副作用で、体内のドパミンが少なくなったり、ドパミンの作用が弱まったりすることで起こることがあります。
 
【脳血管性パーキンソニズム】
脳血管障害の後遺症として発症することがあります。特に、小さなラクナ梗塞か積み重なって症状が起こることが多いといわれています。
 
【パーキンソン病以外の神経性疾患】
多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症などが原因で起こる場合があります。
 
【正常圧水頭症】
頭蓋の中を満たしている髄液の流れが滞り、脳を圧迫することで起こることがあります。

 

 

■主な症状

 

パーキンソン症候群の基本的な症状はパーキンソン病の症状に似ており、振戦(ふるえ)、動作緩慢、手足のこわばり、小刻み歩行、姿勢反射障害などが認められることがあります。
 
パーキンソン病と比ると、以下のような違いがあるとされています。
・進行がはやい
・突進現象が少ない
・左右差は少なく、対称性のことが多い
・姿勢時、動作時振戦が出現しやすい
・ジスキネジアやアカシジアを伴うことが多い
・パーキンソン病の薬の効果が少ない

 
 

■診断方法

 
パーキンソン病と同様で、診察により症状や過去の病歴・服薬歴などを確認し、頭部のCTやMRIなどで、脳の形質や異常の有無を調べ、パーキンソン症候群を引き起こしている原因を特定するのが一般的です。脳血管性疾患や神経変性疾患が原因となっている場合、これらの検査で異常が認められることがあります。

 

 

■治療方法など

 

【薬剤性パーキンソニズム】
原因となった薬を中止、変更することが基本とされています。ほとんどの場合、中止すると数か月~半年程度で症状が改善するといわれています。
 
【脳血管性パーキンソニズム】
脳血管性疾患の原因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などのリスク要因を取り除き、脳血管疾患の再発を予防することが重要とされています。
 
【パーキンソン病以外の神経性疾患】
根本治療が見つかっておらず、リハビリテーションによって運動機能を向上させたり、薬物による対症療法を行ったりすることが一般的です。パーキンソン病様症状に対しては、抗パーキンソン病薬が有効な場合もあります。
 
【正常圧水頭症】
手術で頭の中にたまった髄液を別の場所に流す管を挿入することで症状の改善が期待できるといわれています。

 

 

■お勧め運動メニュー

 

 

 

 
 
 
 
※本記事はこちらの資料を参考に作成しています。

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